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役に立つ二胡知識 材質の差 野生ニシキヘビ皮

野生ニシキヘビ皮が、二胡の音色に最適です。

二胡の皮について

現在、中国での二胡愛奏者は、80万人と言われています。そして、年間3万匹のニシキヘビが二胡製作に使用されています。そのため中国は、ワシントン条約により、厳しい目で見られているのです。中国政府は、ニシキヘビ皮に代わる素材を開発研究中です。大手メーカーでは、初級・中級用二胡には、サメ皮を使った製品化が進みつつあるようです。しかし上級者用の高級二胡には、やはりニシキヘビ皮に、かぎります。

なぜニシキヘビ皮なのか?

皮は二胡の音の良し悪しをを決定する最も重要な部分です。二胡製作の歴史上、高音部、中音部、低音部のすべての音に敏感に反応し、美しい音が出せるという了解事項があります。他の素材だと、音にばらつきが出て、たとえば低音が良くても高音がこもる音だったり、高音が良くても低音の深さが出せなかったりします。中国でも様々な素材で、実験的に製作されましたが、ニシキヘビ皮以上に、音に満足できる結果は得られませんでした。とはいえ、日本向け輸出用として CITESを必要としない、人工皮革や鹿、犬などの皮を用いた製品も多く出回っています。中国国内でも安価な二胡には、このような素材が使われていることが多いようです。

プリント偽ヘビ皮

野生ニシキヘビ本皮

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プリント偽ヘビ皮

野生ニシキヘビ本皮

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ニシキヘビについて

皮を剥ぐと長さ約10メートル、幅30〜50cmの大きさになります。最高級二胡の為に最良部分を取った後、二胡のランクにあわせて高級二胡から練習用二胡まで、分割・分類されます。蛇皮は背中部分より尾に近いほうが運動量が多く、皮の繊維が強いので最高級品質とされています。


ニシキヘビの産地

現在二胡に使われている皮は、主にビルマとベトナム産です。過去には中国雲南省のキングニシキヘビが捕獲されていましたが、個体数減少の為、現在では捕獲が禁止されています。

年齢は?

野生のニシキヘビは8〜15年程度に育ったものが適しています。8年未満のものは皮が薄く、また16年以上のものは皮が厚すぎます。

雄と雌どっち?

雄は運動量が充分で皮の繊維が強くて良く、二胡の皮として適しているので使用できる部分が多い。
雌は妊娠するとお腹が膨らみ鱗と鱗の間隔が広く開くので使用できない部分が多い。つまり雄のほうが適していると言えます。

蛇を殺してすぐに皮を剥ぐと金色の艶が出てそれがそのまま保持されるのですが、死後時間の経った蛇の皮を剥いでも艶がでません。美しい艶のある皮の二胡は生きているような感じがすると、職人さんが話していました。ニシキヘビの皮を生かすも殺すも、最終的には職人さんの腕と感覚にかかっているのです。

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デンペン(胴の皮の押さえ)

弓が蛇皮に直接当らないよう、スムーズに、弓を胴の上で擦弦できるようにつけてあります。
高級二胡には「鼈甲(べっこう)」が使われていました。通常はべっこうに似せたセルロイド製のデンペンが装着してあります、安価な二胡には白色のセルロイド製もしくはプラスチック製のものがつけられています。
「べっこう」はワシントン条約の制限を受けているため輸出が難しいので、現在では、あまり使われることがありません。

高級二胡のデンペン(べっ甲)

練習二胡のデンペン(プラスチック)

高級二胡のデンペン
(べっ甲)

練習二胡のデンペン
(プラスチック)


良い蛇皮を選びましょう

蛇の皮質は、ぬっぺりとして鈍い艶があり、鱗の形は、三角より四角に整っているものが良い質のものです。
色は、だいたいのものが、黄色と黒、その中間色であり、鮮明なものが上質です。皮が薄いと、音色は単調で薄く、振動によるノイズが多く、かといって、厚すぎても、音色が鈍くこもりやすく、音の反応が遅いので、よくありません。
胴の裏側の花窓から、太陽に透かして皮を見ると白色で油の付いた形跡がないものが良い皮です。
皮の張り具合は、指で皮を軽く押さえてみて、弾力を感じられる程度が良く、硬いとノイズが多く、柔らかいと音が鈍く出にくく、二胡の寿命も短いものとなります。
以上のことを踏まえて、とにかく二胡の音色を聞いてみてください。
初めて二胡を購入する方は、お店の人に弾いてもらって、ノイズが少ないものを選ぶのが、最良の方法です。

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